古代インド医学のアーユルヴェーダで行うオイルマッサージと言えば、アビヤンガ。アビヤンガは、サンスクリット語のアビヤーサ(繰り返す)とアンガ(手足)をあわせて作られた言葉で、オイルを使って体を滑らかにさすり、マッサージする方法です。繰り返しさすって、オイルを身体に塗りこんでいきます。たっぷりの温かいオイルを肌の上に流しかけ、 そのオイルを、手を使って丁寧に塗りこんでいきます。手をピタリと肌に密着させて、肌を丹念にさするようなイメージです。手のひらの温度とマッサージを受ける人の体温によって温まったオイルが皮膚に浸透していくことによって、全身の血行をよくします。これにより、血液やリンパの流れを促すため、体内にたまった毒素といった老廃物の排出を促すデトックス効果も期待できます。アビヤンガでは、オイルによる皮膚の保湿効果をはじめ、マッサージにより体が温まることで新陳代謝を促進し、美肌効果が期待できるほか、皮膚の生まれ変わりであるターンオーバーを促すことで、メラニン色素を排出しやすくなり、美白効果も期待できます。アンチエイジング効果や内臓の働きをよくする効果もあり、子宮といった婦人科系器官にもプラスに作用します。アビヤンガでは、厳選された植物性のオイルが使われますが、セサミオイルやココナツオイルやスイートアーモンドオイルなど、良質なオイルを刷り込んでいくものです。アーユルヴェーダでは、「マルダナ」と呼ばれる押したり揉んだりする強めの手技や、「マルマ」と呼ばれるツボ押しによるエネルギーの滞りを解消する手技もありますが、こういった手技を取り入れながら行うこともあります。 アーユルヴェーダでは、ヴァータ、ピッタ、カパなどいくつかの体質に分類して施術を行いますが、実は、体質によってもチョイスするオイルの質が異なります。また、ストロークのリズムや圧の具合なども違ってきます。ですから、まずカウンセリングをもとに、お客様の体質に応じてセラピストが調整して行っていきます。アビヤンガでは、温かい手でゆっくりとマッサージをされることにより得られる深いリラックス感から、疲労回復効果を得ることができます。身体だけでなく心も浄化してくれることでしょう。 |