ひと通りの手順が決まっている「バンコクスタイル」や「チェンマイスタイル」などの流派にこだわらず、セラピスト自身の感性で自由にテクニックを組み立てて施術を行うのが、「ダブルヨガフリースタイル」。タイ古式マッサージは、圧迫の中に20%~30%のストレッチが入っている感じですが、「ダブルヨガフリースタイル」は全部ストレッチしながら、その中に圧迫が加わっているといった感じです。
伝統医学をベースにしながらも、ヨガ、アーユルヴェーダ、中医学、レイキなど、多くの古典医学理論に基づいてTTMAが再構築した新しいエネルギーワークのスタイルです。「ダブルヨガフリースタイル」は、よりアクロバティックなストレッチングでつないでいく施術法ですが、セラピストが瞑想をしながら、クライアントとひとつになり、ストレッチでつなぐ、超アクロバティックなヒーリングメソッドです。
動的瞑想として互いのエネルギーをつなぎながら行うことで、セラピスト自身の意識ではないのに、身体が勝手に動き出す感覚に陥ることが可能です。伝統医学の施術法は、本来、必ず理論を背景に持ちながら行うものですし、エネルギーワークとして行うスピリチュアルなものですが、これは、ハイエンドなタイ古式マッサージというよりも、もはや別の境地なのかもしれません。
ストレッチテクニックもとても多く含まれています。「バンコクスタイル」や「チェンマイスタイル」などのタイ古式マッサージには、含まれていない多くのストレッチングが含まれています。まさにアートともいうべき華麗なストレッチングテクニックは見るものを魅了します。
タイ古式マッサージも、ストレッチが含まれている施術法なので、「2人で行うヨーガ」とも呼ばれていますが、それはストレッチの型について言及したものです。本来は、クライアントとセラピストの両方がリラックスした瞑想状態で腹式呼吸を伴って行うことで、両者の身体および精神状態に大きく影響を与えることができるのですが、バンコクスタイルやチェンマイスタイル、ガバメントスタイルにおいても、残念ながらこのあたりの呼吸法については言及していません。W(ダブル)ヨガマッサージでは、セラピスト自身のストレッチや呼吸、瞑想状態についてきちんと意識しなくてはなりません。
「ダブルヨガフリースタイル」には、決まりきった手順はありません。一般的なタイ古式マッサージとは異なり、うつ伏せ姿勢や横向き姿勢からスタートする場合も多くあります。セラピストの感性で自由に動いてつないでいくアーティスティックなヒーリングメソッドです。東洋医学における考え方では、「氣・血・水(津液)」といって、血液や体液の循環だけでなく、目に見えない生命エネルギーを重視しますが、氣をコントロールすることができれば、格段に効果を発揮することができるものです。クライアントの体調を確認し、身体状況を細かく観察し、カウンセリングしていくことで、セラピストとクライアントのプラーナ(氣)をつなげることが大切です。息が合うというかピタッとかみ合うわけです。
セラピストは、あらゆる部位を使ってクリエイティブな施術を行います。母指圧迫、手掌圧迫のほか、肘、膝、足を使った圧迫はもちろん、ヒップやヘッドまでも使います。強い圧迫も可能なので、筋肉のコリは効果的に緩和することができます。脚部を先に施術して、時間をかけて自律神経に働きかけを行っているので、心配するもみかえしは、ほとんどおきることがありません。ストレスを解消するには、非常に効果的な施術法で、ゆらす、さする、母指で回しながら圧迫するだけでなく、指で線をひくような動作、引っ張るような動作、ねじる動作が加わります。シェイクやバイブレーションも行います。変形姿勢もとります。伝統的なタイ古式にはなかった新しいストレッチングテクニックもたくさん加わっています。クライアントの主訴や身体状況をセラピストが判断しながら、限りなく繊細に筋肉をとらえてアプローチしていかなければなりません。多くの複雑なストレッチテクニックを含んでいて、状況によっては、危険とぎりぎり隣り合わせの施術を行わなくてはなりません。失敗するとクライアントを怪我させてしまうような危ないものも含まれています。うまくいけば、一般に知られるタイマッサージの約半分の時間で爽快感を提供することができます。
「ダブルヨガフリースタイル」は、あくまでも治療を目的として行うテクニックです。その理論も、タイ伝統医学上の「セン」と呼ばれるエネルギーラインだけではなく、中医学の「正経十二経脈」と「奇経八脈」も意識して行います。アーユルヴェーダの理論やチャクラなど、伝統医学におけるさまざまな理論を理解したうえで行う上級レベルのテクニックです。レイキヒーリングやプラーナヒーリングも用いることで、エネルギーの調整も同時に行います。ですから、単なるアクロバティックなストレッチングの寄せ集めではありません。
「ダブルヨガフリースタイル」では、セラピスト自身も腹式呼吸で瞑想状態で施術をしながら、クライアントの呼吸や脈、体温を感じながら行っていきます。常に力を抜いて腹式呼吸で、瞑想をしながら、クライアントと意識をつなぐことで、感覚的に自由に動く事を目指します。エネルギーがクライアントとセラピストの両方の間で巡りだすことで、セラピストの身体は勝手に動き出します。頭で考えるよりも先に身体が勝手に動き出す、いわゆる神が降臨した感覚の施術が可能になるものです。
クライアントの症状に応じて、最適な技をチョイスしてフリースタイルで施術を行います。決して順番の決まったリラクゼーションレベルとは明らかに異なるもので、「2人で行うヨーガ」と呼ばれるタイ古式マッサージの本来の姿を見出すことになるでしょう。オリジナリティあふれたハイエンドのマッサージスタイルです。
21世紀に入り、50年前にはなかった多くの疾病や精神疾患が人々を苦しめています。原因が地球環境の変化なのか、食生活の変化なのか、詳しいことはわかりませんが、私たちが行った多くのタイストレッチ臨床経験では、クライアントの体調を快方に導いてきました。代替医療として、予防医学として、TTMAは「ダブルヨガフリースタイル」を提唱しています。
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