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■タイ伝統医学における「セン」
タイ古式マッサージは、人体に「セン」と呼ばれるエネルギーラインが流れているという考え方の上に成り立っています。このセンは目に見えないもので、解剖学上確かめることはできません。このエネルギーラインの考え方は、古代インド医学(アーユルヴェータ)にも存在しているものです。タイマッサージが、アーユルヴェーダの影響を受けていることはこのことからも明らかです。 中国の経路にもこのようなエネルギーラインが存在します。これらは似通っていますが決して完全には一致はしません。目には見えないけれども、確実に作用する力。それこそが不可思議なエネルギーであり、それが「気」なのです。東洋医学全般にこのような「気」の流れる道があるとされ、まさにタイ古式マッサージも東洋医学のひとつなのです。
人間は、自分を取り巻く宇宙エネルギーと常にバランスを保ちながら、肉体や精神を維持しています。呼吸によって吸収された空気や食事によって吸収された食物は、人体に入ってから生命エネルギー(プラーナ/気)に変わり、エネルギーラインを通 って全身に供給されます。つまり、エネルギーラインは、自分と宇宙エネルギーを結ぶ掛け橋の役割をしているわけです。エネルギーラインは、10本のセンのほか、網の目状にめぐる気道72000本のナーディーを加えて「2番目の皮膚」「2番目の身体」として人体を形成しています。たとえば、人間が具合が悪いという状態は、生命エネルギー(プラーナ)の供給が妨害され、不足した状態と考えられます。そこで、マッサージによってエネルギーラインに刺激を与え、生命エネルギー(プラーナ)の流れを正常にしていくというわけです。
プラ-ナとは、サンスクリット語で「古い伝説」という意味。ヒンズー教の教えで神々を讃える内容のこと。インド医学では、体内に宿るエネルギーのことをこう呼びます。それは大きな活力を持ち、ときに激しく運動するというもの。このプラ-ナが渦巻きのように凝縮した場所をチャクラといいます。チャクラは輪とか車輪というサンスクリット語で、「意識エネルギーの中心」という意味。大脳から脊椎基底部の7ヵ所に存在します。チャクラは車輪に例えると、人間の生命は7つの車輪によって走る車ということになります。すべての車輪が絶えず回転し、人の生命を制御し進展させているという考え方です。
タイマッサージでは、エネルギーラインの中でも特に重要とされる10本の全身のセンを刺激するようにして施術を行います。「セン」というエネルギーラインの存在自体は、解剖学上確認できませんが、現代では、「気」や「プラ-ナ」の存在も明らかになってきています。その存在は、波動という形で確認できます。
■セン・スマナ (Sen Summana)
■セン・イッタ (Sen Ittha)
(左)左の鼻孔~頭頂部~首~背中1stライン~臀部 ~脚外側3rdライン~膝~脚内側1stライン~腹部~へそ左横のポイント (セン・ピンカラの反対側) ※このラインはヨーガでいうイダナーディー、中国医学の膀胱経の一部に近い
[適応]鼻の不快感、副鼻孔疾患、 頭痛、首こり、 背中の痛み、風邪、膝の痛み、貧乏ゆすり、泌尿器官疾患、腹痛など
■セン・カラタリ (Sen kalayhari)
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