豊かな社会をつくろうプロジェクト | タイ古式マッサージ普及のための特定非営利活動法人日本トラディショナルタイマッサージ協会 TTMA

豊かな社会をつくろうプロジェクト

■TTMAが推進する「豊かな社会をつくろうプロジェクト」概要

TTMAでは、マッサージを通して、豊かな社会をつくるプロジェクトを推進しています。希薄になった人間関係で成り立っている現代社会は砂漠のような殺伐とした社会。モノを買っても、また違ったモノが欲しくなる。金を儲けても、もっと金が欲しくなる。物質的な豊かさを追及しても、決して人は幸せにはなれないとTTMAでは考えています。

幸せを手に入れるためには３つの条件が必要だと考えています。ひとつは自分自身の健康、２つ目に気持ちを分かち合える仲間、３つ目に必要最低限のお金です。

豊かな人生を手に入れるには、まず、自分自身が健康であることが大切です。健康であるためには、身体に良いものを口にして、身体を適度に動かすことが必要です。TTMAの推奨するマッサージは、深い呼吸で瞑想をしながら、自分自身もストレッチするマッサージです。相手を癒すのはもちろん、自分自身の健康管理にも最適なマッサージ法です。

次に喜びや悲しみを分かち合える仲間の存在が大切です。心が通じ合う仲間を得るためには、「自分のために」ではなく「誰かのために」という考え方が大切なのです。自分のことのように相手の痛みを察する優しい心があれば、仲間は自然に増えてゆくはずです。TTMAのマッサージを通して、相手を思いやる心を育てることができるようになります。

そして最低限の生活するためのお金が必要になりますが、誰かのためにマッサージをすることでお金は得ることができます。

TTMAでは、この３つの条件を手に入れることが豊かな社会を創造するための方法論であると考え、同時にこの３つを手に入れることのできるマッサージを推進しています。

人は決して単独で存在しているわけではありません。人は、人間関係の中で存在しているものです。もっと言えば、この地球の自然と共に存在しているわけです。人は、辛いとき、悲しいとき、人のぬくもりでこそ、温かさを感じることができます。人は、誰かの役に立つことで、自分自身もきっと喜びを感じられます。人は、誰かに必要とされることで、自分がこの世に存在すべき理由を再認識することができます。

ですから、マッサージは、人と人が助け合って生きてゆくうえで欠かすことのできない潤滑油のような存在だと考えています。そして、マッサージは、決して地球環境を破壊するものでもありません。環境を壊さず、人の役に立ち、自分自身を磨くことができます。マッサージは、孤立した人間関係を解消し、豊かな社会を創造するための重要なファクターだと考えています。このように考える人たちが増えれば、相互に助け合う社会が実現し、他人を思いやる温かい社会が築けるはずです。

■６つのプロジェクト

１、「マッサージ道」として思いやりの心を育む教育プロジェクト

		TTMAの推奨するマッサージは、ただただ順番通りに身体を押せばよいというパッケージではありません。相手の気持ちを察することに重点を置いたマッサージ法は、言葉にならないようなちょっとした気持ちの変化に気付いて、とっさに対応していくマッサージです。それは、相手を思いやる心を育てる、人の痛みを理解する、相手を慮る心を育てることに他なりません。互いに言葉を発さず、目隠しをして行うマッサージは、常に相手本位で考える訓練でもあり、手から感じる呼吸やかすかに聞こえる吐息を頼りに受け手の気持ちよさをイメージしながら行います。マッサージは、「マッサージ道」であり、思いやりの心を育み、人間関係を円滑にする社会的な教育プロジェクトであると私たちは考えています。マッサージは、そもそも、誰かのために行うためのもの。TTMAの推進するタイマッサージでは、人に尽くすことで、共に自分も幸せを感じることができる豊かな心を育むことができます。

２、心の健康を取り戻すためのアシュラムプロジェクト

		自然の中で、太陽を感じて、風を感じて、土に触れて、動植物を育み、人のぬくもりを感じることで、いつしか現代社会の呪縛にはまっていた自分に気づき、本来の自分の在り方を取り戻すプロジェクト。野鳥のさえずりで目覚め、朝日をいっぱいに浴びながらビーチで朝ヨガ体験。農薬を使わない有機農業を実践した後は有機野菜をたっぷり摂る。互いに行うマッサージでは相手を思いやることに専念し、ストレッチや瞑想で自分メンテをする。ビーチではのんびり散歩しながら貝殻を拾い集める。夜には夜空いっぱいに広がる天然のプラネタリウムの下でバーベキュー。アロマの香りいっぱいのバスタブの中で1日を振り返る時間を持った後はランプの灯った部屋で静かに休む。こんな数日間を過ごすことで人としての在り方を振り返り、いつしか自分を覆っていた呪縛に気づくことができるはずです。日常から解き放たれた自然環境に一定期間滞在するアシュラムプロジェクトは、ストレスを解放し、人としての原点回帰を促す心の健康プロジェクトです。

３、マッサージで生計を立てるための職業訓練プロジェクト

		1年に3万人もの人が自殺をしています。その大半の理由は経済的に困窮してしまった人。現代社会は、経済ばかりが先行し、多くの人たちがお金にばかり気を取られています。日々自分が生活することに一生懸命で、他人を気にしなくなって、自分のことしか考えられないエゴイストがたくさんいます。確かにお金がなければ、豪邸に住んだり、メイドを雇ったり、高級車に乗ったりすることはできないかもしれません。確かにマッサージでは、そんなに多くのお金を稼ぎ出すことはできません。でも、真の豊かさとは、そんなところにはありません。人は有り余るほどのお金がなくても豊かに暮らしてゆけるはずです。全くお金が存在しない社会を理想に掲げても、現実には難しいものです。TTMAでは、お金を全く必要としない社会ではなく、お金に縛られない生き方を提唱しています。TTMA公認スクールでは、多くのプロセラピストを日本中に育成してきました。TTMAの推進するマッサージは、職業として十分に生計を立ててゆくことができます。TTMAでは、生きることに困難を感じている人たちに、職業訓練プロジェクトを推進しています。

４、経済社会から脱却して自然と共生することを実践するプロジェクト

		お金が決して諸悪の根源ではありません。しかし、お金にがんじがらめになった社会を少しだけ本来の形に戻すために、ここでは敢えて、なるべくお金を使わずに生活する手段を教えるプロジェクトを推進しています。スーパーに行けば、パックに入った鶏肉が売っていますし、季節を問わずいつでも野菜や缶詰が手に入ります。コンビニに行けば、サンドイッチやお弁当が並んでいます。とても便利な世の中です。でも、ひとたび、自然災害が発生すれば、スーパーやコンビニから一瞬にしてそれらは消え去ります。便利であることは良いことですが、不安定な上に便利が存在していることを忘れてはなりません。事実、そんな不安定な便利がなくても、人は十分幸せに暮らしてゆけるはずです。堆肥を作り、畑を耕し種を撒き、家畜を育てて食すること。そこにある材料を使って家を建てて住むこと。こうしたスタイルは、太古の昔から続く人々の生活スタイルだったはず。自分たちの生命が植物や動物たちの犠牲の上に成り立っていることを認識するから、すべてのものたちに感謝をする気持ちも決して忘れない。こんな自然と共生するライフスタイルを一定期間だけでも実践してみることで、お金がなくても生きてゆける真の強さを手に入れることができるはずです。

５、自然環境を守るプロジェクト

		私たちは、野菜や果物などの植物を栄養として生きています。植物の幹は家づくりに役立ちます。小枝は薪に、枯葉は土を肥やします。そして植物は、部屋にひとつあるだけで、私たちに癒しを与えてくれます。マッサージで使う薬草ハーブも植物です。私たち人間にとって植物はなくてはならない存在です。植物を大切にする心は、思いやりの気持ちを育みます。ちょっとした変化に気づく観察力を養います。水が足りないのか、光が足りないのか、肥料が足りないのか、植物は決して言葉を発しませんが、言葉にならないメッセージを受けとることは、マッサージの心を学ぶこととと同じです。誰かを愛すること、何かを愛することで、自分にもちょっとした幸せをもたらしてくれるという循環を学ぶことにもつながります。人は決して自分ひとり孤立した存在なのではなく、自分以外の誰かや何かとの関係性の中で生かされていることを認識することにつながります。私たち人類が末永くこの地球で生きてゆくためには、穢れていない植物や土、穢れていない自然環境が必要です。これは、ある農業大学の教授から聞いた話ですが、人の身体は、およそ10年で全て生まれ変わるそうです。化学肥料をエサにしていた乳牛から、とてつもない悪臭を放つミルクが出たという事実もあります。化学肥料の影響は、未だ解明されておらず、私たち自身に影響が出なくても、子供や孫の代に一気に放出される可能性も秘めているそうです。食の安全が問われている今日ですが、自分たちの食するものを自分たちで作れば、有害な化学物質を含まない安全なものを口にすることができます。そのためには、有機農業はもちろん、パーマカルチャーやアグロフォレストリーなどの循環型農業が欠かせません。そして、ひとりひとりが自分のことだけでなく、まわりの人のことや後世のこと、自分を取り巻く環境まで考える心が必要なのです。植物は、神様が作った芸術作品です。国境を越えて人々に癒しをもたらします。緑いっぱいの環境は、地球温暖化対策にも役立ちます。 TTMAでは、自然環境を守っていくプロジェクトを推進することで、後世に豊かな自然を残す努力をしています。

６、企業にマッサージセラピストを配置するプロジェクト

		長い間、世界的に景気が低迷してきたため、多くの企業が福利厚生費を削減してきました。それまでの80年代バブル期には、福利厚生の名目のもと、多くの企業が需要のない施設を建設し、資産を蓄えてきた事実も否めません。しかし、本当の意味で会社のスタッフが求めているのは、海外旅行や保養所ではなく、日常の癒しではないでしょうか。TTMAでは、各事業所にマッサージセラピストを配置するプロジェクトを進めています。そんなに多くの費用はかかりません。必要なのは、マッサージを提供するマットと、未経験のスタッフにこの技術を習得してもらう若干の費用だけです。初期費用のみで、導入後は一切費用はかかりません。私たちは、その費用をより良い社会の実現に役立てていきます。福利厚生マッサージで、会社のスタッフが生き生きとして仕事に励んでくれるのなら、これが本当の意味で福利厚生と言えるのではないでしょうか。 TTMAでは、マッサージ指導員を企業に派遣し、短期間でマッサージセラピストを育成するプロジェクトを行っています。

■私たちがこのプロジェクトで目指すこと

１．他人を思いやる温かい社会の実現
２．相互に助け合う社会の実現
３．永久に持続可能な社会の実現
４．ひとりひとりが動植物を大切にする社会の実現
５．ひとりひとりが地球環境を考える社会の実現
６．ひとりひとりがちょっとした幸せを感じられる社会の実現